これだけは、知っておきたい塩の話

私達が毎日摂取する塩の基本です。

塩って主役になれないけど、なくてはならない存在ですね

体に塩がないと生命活動ができないし、塩は、生命やその活動の調整を出来る

料理でも、塩がないと味が成り立たなく、旨味を引きたててくれるのが塩だね

いまは、塩の種類が沢山ありますね。価格もバラエティだし

何が違うというと、海塩だったら、海はつながってるんだから
どれでも、同じと思う人もいるだろう

まぁ生産者の思いや製造の過程かなぁ

例えば、今流行りの深層海水塩ってあるけど、
これは千メートル以上深いところから汲み上げた海水で塩をつくります。
なぜ深層なのかというと、光が届かず、温度が一定、潮の流れがなく
年中一定の状態だから

我々の祖先は、地球が45億年前に誕生し、35億年前に生命(単細胞微生物)が誕生しましたが
15億年前に、オゾン層が出来るまで、光の届かない深い海に居たから、我々の故郷

塩辛さというのは同じなんだけど、成分が安定しているところですか

世界的に見ると、塩の原材料は地中海の岩塩がもっとも多く、その次が海水、そして3番目に塩湖や塩泉の濃い塩水と続き、

海水塩は昔から塩田で海水を乾燥させて作っていましたが、昭和46年に廃止され、昭和47年からは天日に代わるイオン交換膜法という方法で海水を濃縮して食塩濃度を高め、それを煮詰めて結晶化させるようになりました。

塩田法もイオン交換膜法も海水を濃縮するところまでは異なりますが、そのあとの結晶化は同じ方法で作られています。

塩というのは

●ナトリウム(塩辛い/しょっぱい)
●カルシウム(甘み)
●カリウム(酸味)
●マグネシウム(苦味)

こんな構成なんだけど

ナトリウム以外の構成で味が決まるんです。カルシウムが多いと甘く感じるということ

あと水分が7~10%くらいあるんだけど、これは、ニガリ成分ですね

塩を味見する時は、舌の真ん中に塩をのせて、硬口蓋に押しつけクリクリするといい

そうすると、最初にしょっぱさが来てそのあと苦味や酸味、最後に甘味が来る

塩は使い方と使うタイミングがポイントです。

味つけをする場合の適量は、口に入れたときの濃度が0.8~1.0%前後が理想とされます。

繊細な出汁をとって味をつける時は、しょっぱさだけのナトリウムだけがいいね

他のミネラルは、味を濁してしまうから、出来上がったものに、振るのは

ミネラルものが料理を引き立てますね

あとは、料理をする上で、以下のような効用があります。

●食材の不要な水分を吸い出す

●微生物を抑制し腐敗を防止、塩分が5%を超えると極端に菌を抑制します。

●塩分15%を超えると菌は活動できなくなります。発酵させる場合は、塩分15%以内に収める必要がある。
 冷蔵庫がない時代は塩分15%以上にして生鮮品を保存していた。

●たんぱく質を凝固させる
肉や魚を焼く前に塩を振りますが、これは、焼く直前では意味がありません

●食材のヌメリを落とす
魚の下処理に

●小麦粉グルテンの弾性と粘性を増す
麺やパンには不可欠ですね

●野菜の緑を安定させる
「青菜に塩」といいますが、その効果は青菜に限りません。塩の浸透圧があればこそ。それが漬物です。
漬物用の塩は並塩・粗塩でなくてはいけません。
精製塩にはニガリやカルシウムなどの雑味(ミネラル)がありません。
こうした雑味が野菜細胞のペクチンと反応して、シャキシャキ感を出すのです。

ヒトの体内は、塩分が0.7~0.9%に保っていますので、塩の摂り方も大切なのですね。

★たとえば 体重60kgの成人の場合
     水分量(体重の約60%)=36kg     体内の塩分量(水分量×塩分濃度)=306g

一日の食塩摂取量について
★健康な成人の場合の一日の食塩摂取量:
  男性 : 8.0g未満  女性 : 7.0g未満 と厚労省は推奨しています

我々のカラダは、塩分が濃いと塩辛くて食べれないようにセンサーが付いてます

水で5%、油で10%塩が含まれると塩辛く感じます。なので油ぽいものを摂り過ぎると
知らないうちに塩分を摂りすぎていたということになりますね。

料理をする上での塩の適量は身体の体液の濃度とほぼ同じが良いといわれています。(生理食塩水の濃度)

この生理食塩水と同じくらいの濃さが、先ほどの約0.8~1.0%前後になる濃度です。

また、食べ物の中には梅干しや塩辛などのように食塩が10~20%も含まれる食品がありますが、
これらのものは単独で食べることは少なく、そのまま口に運ぶ料理で美味しく感じる濃度は約1%前後です。
なので、塩分のない、ご飯、パンなどがかならず食卓な並ぶのです。

そして、煮物を作るときの煮汁の場合は、そのまま飲むのではなく具と合せて口に運びますので
約2%前後の濃度にするのが理想で、いずれも食べるときの最終濃度が約1%になるように味つけすると、
ちょうど良い塩加減になります。
魚、肉料理のソースも、同じ考えでつくります。

■ 味つけをする際に塩味を濃くつけ過ぎると直しにくくなります。そして、湯や水で薄めると、
だしの味まで薄くなりますので、初めからたくさん入れ過ぎないようにして味をみながら調節すると、
料理で失敗することが少なくなります。

●塩の「対比効果」「抑制効果」

スイカに、塩をかけて食べますよね。スイカの甘みを引き立たせるには、塩が必要です。
味というのは、甘味、酸味、旨味を引き立てるには、塩のバランスが重要になってきます。

例えば、強い旨味をつけて、インパクトをつけようとすると、アミノ酸、タンパク加水分解水など
たくさん入れます。この旨味をひきだすには、必ず塩が必要になろってきます。
このうま味調味料が沢山入っていれば、塩もたくさん入っているということになります。

カップ麺一つに、8~10グラムの塩が入っているといわれてます。

居酒屋で売りにしている、鶏の唐揚げ、これをつまみにするとビールが進むのだが、飲食後、
異様にノドが渇く。その唐揚げに付いてくるスパイスに塩ではない白い結晶が相当量
入っているのに気がつきます。
旨味調味料です。おいしく感じさせた上に、ノドの渇きも生じさせる効果もあるようで、
ビールの消費量が増えて一石二鳥なのですね。

市販の合わせ調味料や中食、外食産業では、最初にガツンと「おいしい」と感じさせるように
砂糖や甘味料、旨味が舌に残って後に尾を引くように旨味調味料をたっぷりと使うのは、
ギョーカイの常識だそうで、そういう手を使っているところ、たくさん増えました。
食事に気を使わない方は、知らずのうちに、塩を取りすぎているかもしれませんね。

◎岩塩

岩塩は日本に存在しない物だね。だから、塩が自由化になって、輸入されるようになりました。
最初は、ヨーロッパ物が入って来たので当時は、高価だったですね。

岩塩とは、地殻変動によって、海が隆起し、それが何万年もかかって干上がったもの
古いものは5億年前、新しいものは200万年前くらいにできたものといわれていて海水に含まれるミネラルは、
同量の水に溶けられる量がそれぞれ異なるんだね。

つまり解けきれなくなったものから、固体になって堆積していくわけ。よって、溶解度に応じてミネラルは
層状になっているんだね。岩塩はナトリウム塩の層を取り出したものなので海塩に含まれる
ミネラルは、ほぼ含まれていません。

岩塩のよいところは、鉱物が含みまれていること、岩塩の色は、赤が最も多く、次に黒、白、透明、
となり、青、緑、黄は少ないようで、岩塩は種々の鉱物と一緒に出てきます。
純度も様々で、一般的に赤系は酸化鉄、黒は粘土や黒砂、白は石灰石、石こう、気泡などが多いようですが、
色の成分をきちんと分析したデータは少ないので正確には分からない。
東欧でクロムやマンガンをかなり含んだ黒色岩塩、パキスタンで硫黄や鉄を含む深紅色の塩など変わったものもあり
数億年かけて析出しており、不純物としての鉱物はほとんど水に溶けず、食べてもおなかの中を素通りするので
毒や栄養にはならないと考えられてる
写真のものは、ヒマヤラ(パキスタン)の物で、左の物は鉄分が多い物で、野菜に良くかけます
真ん中のはさらに硫黄成分があり肉料理にかけます。特に赤身に合いますがレバーには最高ですよ。
右は、ほとんどナトリウムで食塩と同じかな
あとは,岩塩は溶けにくいので使い方に注意が必要かな。仕込には、ほとんど使わないね
スモークのマリネに使うことは有ますけど。
以上・・・塩の基本でした。

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