発酵と腐敗

腐ったものを食べると食中毒になる?

発酵と腐敗の違いを、大豆を例に見ていくと、蒸した大豆に納豆菌を 加えれば納豆になるが、同じ原料をそのまま放置しておくと納豆と 同じ匂いがしてくる。 しかしこれは、現代科学的には納豆とは呼べず、腐っていると判断される。 では、発酵と腐敗の線引きはどこか。
実は、人が食べて「おいしい」と思えば発酵、「食べられない」と 思えば腐敗と呼ぶだけで、明確な線引きはない❗️ このように、食品と微生物の関わり方の良い面を発酵、悪い面を腐敗と呼ぶ 科学的には発酵も腐敗も原理は同じであり、原料や微生物、代謝産物、時間経過などの違いよるものではない。 もう少し腐敗について掘り下げてみよう。 発酵は微生物の作用により炭水化物が分解され、乳酸やアルコールなどに 変化することをいい。 一方で、家畜や魚介類は、生物自身が持つ酵素(自己消化酵素)で自分のタンパク質を消化する。 しかしタンパク質がアミノ酸に変化し、味が熟成するには時間がかかる。 そうすると、もともと表面に付着している有害な微生物までもが繁殖する。 これが腐敗の原因。つまり、発酵・熟成が始まると同時に、腐敗も進んでいる。 自己消化酵素の働きはそのままに、有害(毒ではなく食味が悪くなる)な 微生物を繁殖させない方法として、塩を加えたものが塩辛や魚醤であり、 表面にカビを生えさせたのが熟成肉❗️ 実は、肉の中心部は無菌なのです 肉が腐っている」ということは、表面に付着した有害な微生物が侵入、 増殖したことによって引き起こされるもの。 発酵も熟成も適度な食べごろを判断し、 有害な微生物が繁殖しないための管理が大切。

よく言う「腐ったものを食べると食中毒になる」は本当か⁉️

これは科学的に見ると間違い。 腐ったもの=腐敗は、前項でご説明した通り、微生物が増殖した結果、 食品本来の色や味、香りが損なわれ食べくない現象。 また腐敗は、特定の微生物ではなく、どんな微生物によっても起こりえる。 対して食中毒は、特定の微生物によって生じるもの。 言い換えれば、腐敗が進んでいない食品でも、 特定の菌が付着または増殖して発症するのが食中毒である。 食中毒とは、厄介なもので食品の見た目に著しい変化を 伴わないことが多いため、匂いや色などで判断ができず、 知らず知らずのうちに発症してしまうケースがほとんどである。      
   
    腐敗と食中毒の違い

・腐敗はどんな微生物でも大量に増殖することで起こる ・食中毒は特定の微生物によって起こる ・食中毒微生物は (1)繁殖することで発症する (2)少しでもあると発症する ・の2タイプがある

食中毒予防3原則

食中毒菌をつけない・・・清潔な状態を保ち、消毒する 食中毒菌をふやさない・・・冷凍冷蔵庫で温度の管理徹底。 塩、酢、砂糖の添加で保存性を高める 食中毒菌を殺す・・・十分な温度と時間で加熱し、死滅させる

これは、一般的な食中毒予防で謳われているが、一番大切なのは免疫力を維持することである。

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世界の発酵食品

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